ATEM mini proを持っているのですが、マイク入力についてちょっとした悩みがあります。それは、マイク入力に直接マイクを接続して使う場合、ホワイトノイズが気になるということです。
ATEM miniは音声の入力はマイク入力が2つ、HDMI入力が4つあってそれぞれステレオ入力ですので、モノラルとしては12チャンネル入力あることになります。
2つあるマイク入力は、それぞれマイクレベルの信号とラインレベルの信号に切り替えて入力に使えます。
マイクレベルとラインレベル
これは音響信号の電圧レベルの違いのようです。マイクレベルの信号はとても微弱な電圧の信号で、ラインレベルはマイクレベルの100〜1000倍の電圧レベルのようです。
マイクレベル = 0.0007746 〜 0.007746 V
ラインレベル = 0.7746V
マイクレベルをラインレベルに増幅するのがマイクプリアンプの役目です。
さて100倍とか1000倍とか言いましたが、ゼロが沢山でてきて数え間違いしそうですよね。そういった時に使うのがdB(デシベル)という単位です。dB(デシベル)と聞くと音の強さや音圧を思いますが、wikipediaによると「ある物理量を基準となる量との比の常用対数によって表したものである。」とのことです。
10を底とした対数で比率を表現します。100は10の2乗ですから2、1000は10の3乗ですから3となります。実際にはこれに「✖️20」して表現するようです。ラインレベルを基準の0dBとすると、マイクレベルは1000分の1〜100分の1ですから-60dB〜-40dBということになります。
ではラインレベルはどうして0.7746Vなの?ということなのですが、これは1mWの電力を基準とし、昔は放送・プロ業界で一般的に使われていたインピーダンス(また新しい言葉が出てきましたね)が600Ωだったので、
電力 = 電圧✖️電圧➗抵抗
ということから計算した電圧が0.7746Vということみたいです。素人からすると何故1Vじゃないんだろう?と思ってしまうんですけどね。
SM58だとホワイトノイズが乗り、安物マイクだとホワイトノイズなし
手持ちでマイクが3本あります。ShureのSM58とRODEのNTG2そしてべリンガーのPAセットについてきた安物マイク(失礼な表現ですね)
ATEM miniに繋いでみて何故か安物マイクが一番ホワイトノイズが乗らずに使えます。これはどうしてなのでしょうか・・・・。調べたところSM58のインピーダンスは150Ωで、安物マイクのインピーダンスは600Ωでした。
つまりハイインピーダンスのマイクの方がホワイトノイズを拾わないということになりそうです。もともとの音質はSM58の方が上ですので残念なことです。さらにSM58やNTG2をカメラなど通してHDMI経由でATEM miniに入力するとホワイトノイズが気になりません。
知り合いからコンパクトなミキサーを借りて、それを介してマイクをATEM miniに接続してみました。
ミキサー経由の場合は信号レベルがラインレベルになるので、ATEM miniの入力レベル設定をラインにします。すると、、、、ホワイトノイズが聞こえないではないですか!!!!
現在の結論
インピーダンスが低めのマイクを使う場合には、マイクプリアンプやミキサーを介して信号レベルをラインレベルに上げてATEM miniに接続すればホワイトノイズが気になくなる でした。