前回の続きです。今回はNginxサーバーを動かしてみましょう。まずはYoutubeだけにライブ配信してみましょう。
今回はRTMPサーバーにWindowsを使います。MacやLinux系のみなさまごめんなさい。
MacやLinuxですと、rtmpモジュールを有効にしながらコンパイルするなどの方法がありますが、Windowsの場合はrtmpモジュールが組み込まれたNginxを使う必要があります。
ネットを探したところ最新版は2018年版でnginx1.14.1バージョンにrtmpモジュールをあてたバージョンがGithubにありました。
このサイトからダウンロードして、Cドライブ直下などに置いて使います。インストール作業などは必要ないようです。
利用するにはconfディレクトリにあるnginx.confを編集する必要があります。
nginx.confの主な設定項目
worker_processes 1;
実行プロセスの数を定義します。
worker_connections 1024;
コネクション数を制限する(eventモジュール内設定)
error_log logs/error.log info;
エラーログの指定。レベルは低い順からdebug, info, notice, warn, error, crit, alert, emerg
rtmpモジュールの設定項目
server_serverインスタンスを宣言
listen 1935; RTMP接続を許可するポートを設定
chunk_size 4096; データ読み込みサイズ(デフォルトは4096)
application multi RTMPのアプリケーションを設定。applicationに続く名前にてrtmp接続をする
live on; ライブ配信
record off; 録画なし
push <url>; 他のサーバーにストリームを発行
nginx.confのサンプル
worker_processes 1;
error_log logs/error.log info;
events {
worker_connections 1024;
}
rtmp {
server {
listen 1935;
chunk_size 4096;
application multi {
live on;
record off;
push rtmp://a.rtmp.youtube.com/live2/<Youtube StreamKey>;
}
}
}
Nginxの実行
Nginxのフォルダにあるnginx.exeを実行します。タスクマネージャーでnginxプロセスが起動していることを確認してください。
プロセスの停止はタスクマネージャーからもできますが、バッチファイル(stop.bat)で行います。ただしstop.batの中身は"nginx.exe -s stop"です。
nginx.exeのオプションは他にも以下のようなものがあります。設定ファイルを修正して再起動する場合は停止→起動よりも再読み込み立ち上げのほうが確実かもしれません。nginx.exeの問題かはわかりませんが、停止→起動を行った場合、修正した設定ファイルが正しく反映されない場合がありました。
nginx.exeのオプション
nginx -s stop 即座に停止する
nginx -s quit 接続完了・新規接続を受け付けない状態での安全な停止
nginx -s 新しいconfigファイルを読み込みながらの新規プロセスでの起動
配信
OBSで配信する場合は設定>配信を選び、サービスとしてカスタムを選び、サーバーにrtmp://127.0.0.1/multiを入力します。
rtmp://<サーバーのアドレス>/<アプリケーション名> です。
これで配信を行って、Youtube Studio画面にてストリームが届いていることを確認してください。
次回は、Facebook liveへの配信です。